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過少包装?
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    『各国エコロジー事情』
      文・写真:うえのともこ(ネパール・カトマンズ在住)

    2、卵も裸んぼ。鮮度も不明。子どもをお使いに出すと、ぶつけたり転んだりで使い物にならない状態になってくることもありました;
    卵も裸んぼ。鮮度も不明。子どもをお使いに出すと、ぶつけたり転んだりで
    使い物にならない状態になってくることもありました。


     ネパールの市場や八百屋で売られている野菜や果物はみんな裸んぼ。野菜や穀物、スパイスもほとんどすべて量り売りで買う無駄のないスタイルだ。

     日本のスーパーなら葱はそれ用の細長い袋にすくっと納まっているし、青菜はワイヤーに束ねられ、乾燥を防ぐ透明スカートをはいたりして。きのこやイチゴはプラスチックトレーに入りまるで箱入り娘、お刺身なんて塗りのお皿みたいな和柄の発泡トレーに飾りたてられ、みんなおめかししてツンとすましている。買い物に出れば大量のゴミも持ち帰ることになり、その処分にもお金とエネルギーがかかるというのは何とも合点がいかないのでは。

     それに比べこちらのみなさんのワイルドさ、粗雑さ、逞しさったら。肉や野菜に人間が決めた「規格」なんて枠はないから、日本だったら絶対に店頭に出せないような鍬に傷ついたもの、虫に食われたもの、大小ひっくるめ全部同じ扱いで、泥んこが当たり前。青菜は数枚、数株ごとに濡らした稲藁で束ねられている。以前買った新鮮で先までピンと伸びた韮の根元を束ねているのは韮自身だったもの。これにはいたく感心。もちろんまとめ役になっているその韮もちゃんと調理していただきましたとも。

    1、解体された猪。毛を残すのは豚肉と区別するため、かな?蝿もブンブン飛んでいます。
    解体された猪。毛を残すのは豚肉と区別するため、かな?蝿もブンブン飛んでいます。

     究極は豆腐と肉類。通行人でひしめく埃っぽい路上、タライのお風呂に頭を出して浸かりながら、出番を待っている豆腐。肉屋に至っては、動物がそのまんまの姿でデーンと鎮座している。剛毛モヒカンカットの猪はターメリックのお化粧を施され眩しいほどのオレンジ色。鶏も毛を毟られ、いつでも丸焼きにできる体勢で常温にスタンバイ。さっきまで生きていたヤギの生首の横には大股を広げたその下半身が。店先の柱に繋がれ草を食みながら「べぇべぇ〜」と鳴くまだ命あるその子に対する配慮や気遣いは一切なし……。そしてハエが集り放題。キャ〜!(鳥肌)なんだけど、もう慣れた。

     買ったものは薄いビニール袋に入れられる。過剰包装がなくゴミが少ないのはよろしいが、衛生的かというと、もちろんNO!そして栽培、加工に何が使われているかという安全に関する情報を知る手がかりは皆無で、売り手に尋ねることくらいしかできない。その売り手もわかっていなかったり、言うことが正直であるとも限らないのは困ってしまうというか、ちょっと怖くもあるが。

     今年の6月からは中国がレジ袋を作っても売ってもいけないという規制に乗り出すそうだ。となるとこちらの市場にも新聞紙や葉っぱなんかが出現するかも?

    ≪うえのともこ/プロフィー ル≫
    過少ながらこの薄いビニール袋も一過性のもので、ゴミをゴミ箱に捨てる習慣のないネパールでは環境破壊に加担している。しかし青菜売りのおばちゃんはリユース派で4ルピーの青菜を買うお客にわざわざ新品の袋を出しはしない。私も幾枚か集めては寄贈するのだけど、決して青菜をオマケしてくれるということもなし……。かれこれ在住のべ5年。「ネパールの達人」 としてブログで情報発信している。
    カテゴリ:『各国エコロジー事情』 | 07:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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