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「インドで牛発電って?」
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    『各国エコロジー事情』
      文・写真:冬野花(インド・ニューデリー)

     先日、朝の新聞をめくっていたら、「ジャールカンド州で牛発電」と出ていた。

     う、牛発電って何……? 冗談? と思ったのだが、「ムンバイのKVIC(家内工業委員会)によって設立された、ビルラー(インドの財閥のひとつ)のテクノロジー研究所の機械工学部門がこのたび発明した。試運転において、そのジェネレーターは、牛一頭により一度に18軒の家の35本の蛍光灯をつけることに成功。KVICによって5年のうちに試行された20のプロジェクトのうちのひとつだ」とある。なにやら、まじめそうではないか!

    インドで牛発電って?

     ジャールカンド州というのは、インドの中でも田舎中の田舎。貧しく、他の州よりも数段遅れており、観光資源すら乏しくガイドブックにもろくに登場しない州だ。インドに詳しい人でなければ普通、耳にすることもないだろう。昨今のインドの急速な発展とか、IT企業の躍進、などという事柄にも何の関係もない。

     そのジャールカンド州の農村部での慢性的な電力不足を、牛による発電で補うというアイデアらしい。

     だが、牛が具体的に何をすることにより発電が可能なのかについては、その記事には書かれておらず、また少し調べてみたのが、今のところ詳細は不明だ。牛が走って、または歩いて何か重いものを引っぱる力を、電気に変換するのだろうか? それとも何かほかの方法だろうか?

    “このポータブル・ジェネレーターは簡単にインストールでき、また、いつでも必要な時に稼動できる”のだそうだ(新聞には、このようにユーモアを込めて、まるで工業製品かのように表現されていた)。そしてコストは4500ルピー(1万3千円程度)で、携帯電話の充電やテレビを見るための充分な電力も供給できるだろう、という事である。

     ところで、これはエコと言えるだろうか……?(笑)。斬新なエコ発電と言える? と思い取り上げてみたが、微妙だ。田舎の農村地帯で展開されているであろうその光景を想像すると、なんだか少し笑えてしまう感じもするのだが、牛の立場になってみれば、「冗談じゃないよ!」と言うかもしれない。

     IT企業の躍進と、村の牛発電。この2つが同時進行しているインドが面白い国であることは確かだが。

    ≪冬野花 (ふゆのはな)/プロフィール≫
    2004年夏よりニューデリーに単身在住。ヒンディー語をしゃべりながら暮らす。フリーライターとして活動しながら時間を見つけてはインド国内旅行をする日々。夏は最も魅せられているヒマラヤ方面、冬はポルトガル植民地時代の面影が残るゴアがお気に入り。旅ルポ、アーユルヴェーダ、ヨーガに関しての執筆も得意。ホームページhttp://fuyuhana.wancoworks.com
    カテゴリ:『各国エコロジー事情』 | 00:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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