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エコバックと抽選券
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    『各国エコロジー事情』
      文・写真:伊藤葉子(米国・ロサンゼルス在住)

     「大型グローサリーショップ*と薬局で、分解性ではないプラスチック製レジ袋のサービスを禁止する」。サンフランシスコ市が、こう宣言してからまもなく1年になる。ここでちょっと補足したい。こちらではレジ袋が2種類ある。紙製と、もう1つはサンフランシスコ市が禁止したタイプ。原料はポリエチレンといった合成樹脂で、つまり石油から作られるプラスチック製品なので、英語では“plastic”と呼ぶようだ。日本のスーパーのレジ袋も、これだろう。

     サンフランシスコ・クロニクル紙によると、世界中で1年間に、約5兆枚のプラスチック製レジ袋が使われている。これを1億枚作るためには、160万リットルほどの石油が必要になるそうだ。リサイクルが困難で、ゴミ処理所では場所をとるという難点も指摘されている。

     エコロジーへの関心が高まる中、マイバック派は増加している。オリジナルのエコバックを店内で販売するグローサリーショップは多い。ある日系スーパーでは緑地に地球の絵を入れた、いかにも「エコ」といったマイバックを売り、不要のレジ袋を回収する箱を設置している。

    Trader Joe’sで販売するエコバック

     全米に店舗展開するTrader Joe’sというスーパーは、エコを真剣にとらえつつ消費者が楽しめるように配慮している。同スーパーは、数種類のエコバックを販売している。鮮やかな色合いでおしゃれな感じのバックを、ショッピング以外の目的で使用している人をよく見かける。中にクッションを入れた頑丈なタイプのマイバックは、大きめで通常のレジ袋3袋分ほどの食品が入りそうだ。これを、日本へ帰国の際にお土産にする、という友人がいた。私は親子でのピクニックやビーチへ行く際、お弁当や飲み物を入れるために、このエコバックを愛用している。

    抽選券を入れる箱。いつか当たりますように!

     Trader Joe’sでは、こんなうれしい企画がある。マイバックを持参すると、商品券がもらえる抽選券をくれる。他社のエコバックでも、かまわない。同社の広報部によると各店舗によって多少やり方は異なるそうだが、私がよく行くカリフォルニア大学アーバイン校の前の店では、「月に1人、25ドルの商品券があたる」そうだ。そういえば、もう何回も応募しているけど1度も連絡がない。そう告げると、「毎回、応募者が多すぎてね」と店員に笑われてしまった。確かに抽選券を入れるバスケットは、かなり溢れていた。これだけ、マイバックで買い物する人がいる、ということなのだ。

     同スーパーでは、アライグマのぬいぐるみを店内のある場所においており、それを見つけた子どもには飴をくれたりする。こういった楽しい企画をしてくれるスーパーが、もっと増えるといいと思う。

    (注)日本の大型スーパーのような店。生鮮食品、冷凍食品、保存食、日用品、生活雑貨、雑誌や新聞などを販売している。

    ≪伊藤葉子(いとうようこ)/プロフィール≫
    ライター・翻訳者。カリフォルニア大学卒業後、地元の新聞社勤務。日系企業に関する取材記事を英語で執筆。現在では子育てを通じて、別の視点から米国事情を学んでいる。訳書に『免疫バイブル』(WAVE出版)がある。在米14年。
    カテゴリ:『各国エコロジー事情』 | 00:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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