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“エコ症”
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    『各国エコロジー事情』
      文・写真:増本昌子(カナダ・モントリオール)

     みなさん、“エコ”していますか?

     私は今、“エコ症”にかかっています。私的診断によると“不完全エコ性精神不安定症”となります。症状はこのような場合に顕著に現れます。

    症状例1ショッピングタイム
     私は週1回大きな買い物をします。野菜、果物、肉類、および日本食品を2時間ほど掛けて3〜4店を回って調達します。ですから帰宅すると20ほどのポリ袋が車のトランクに満載となっています。ポリ袋は環境に悪いからと、マイバッグ・キャンペーンも盛んです。

    「私も消費者として環境にやさしく生きようではないか!」と、こぶしを振り上げガッツポーズを取って出かけますが、レジの横にぶら下がっているマイバッグはまたまた見送りとなり、自分的には論理的根拠があると確信しながら、結局ポリ袋に詰め込んで家路に着きます。

     20袋もマイバッグを持って歩くのも大変!
     毎週20袋のマイバッグを洗うのも大変!
     先週お肉を入れた袋に野菜は入れたくない!

     もうひとつの選択肢であるマイボックスは、腰痛もちの私にとって許容重量オーバーです。中身の重さも考慮に入れるとするならば、ボックスは30センチ角くらいが限度でしょう。レジ近くに積み上げられている、重量挙げ選手用としか考えられない、巨大ボックスを見るだけで、私の背中は悲鳴を上げ始めます。「ボックスを無料配給します」と言われても使う気になりません。一般消費者にとってポリ袋は、もっとも運びやすい方法といえます。

     “エコ”しようと思う心と現実の行動が、なかなか直結しない結果、溜まったポリ袋をリサイクルに出す時、挫折感と共に“エコ”を強要されている不満が頭を過ぎり叫びたくなります。「マイバッグを強要する前に、微生物で分解されるポリ袋を使って欲しい」

    症状例2クッキングタイム
     いつも行くマーケット形式の八百屋で買いそびれ、近くのスーパーに行くと必ず生じる問題で、こちらの症状のほうが後をひくようです。

     それは、食品の受け皿として付いてくるポリスチレンパッケージのほとんどが、リサイクル出来ません。パッケージの裏に記されている番号を確認すると、ほとんどがゴミ箱へ“ポイ”タイプの6番です。

    下のサイトを見てください。
    私の住む町のリサイクルに関する通知です。(英語とフランス語)

     リサイクルできない物として、ハードプラスチック“6番ポリプロピレン製ハードプラスチック”、ソフトプラスチック“ストレッチプラスチック;つまりラップ”とあります。これが問題で、トレイの裏にはいろいろな番号がいくつも印刷されているくせに、肝心の三角リサイクルマークの中は6番です。

     食品パッケージはすべて、防水性がある6番プラスチックのトレイを使用しラップでカバーされています。マーケットと異なりスーパーでは、品質管理、衛生管理、盗難予防、防犯予防と、あらゆる障害を乗り越える為、商品は完全防備です。本音は、いいとこ取りされず、万遍なく売りつくしたいスーパーの見解から、すべてをパッケージ化しているのに違いありません。

    パックされた野菜と肉 木箱に収まったみかん
     スーパーのブロッコリーを食べることにより、ラップとプラスチックトレイのゴミがおまけとなってついてきます。そしてそのゴミ処理の責任は消費者が負うことになります。また、木の箱も持って行ってくれません。みかんの箱の写真を見てください。この箱もゴミとして捨てなければなりません。せっかくモロッコからはるばるみかんを運んで来たのに。

     エコ意識を持てば持つほど、不燃焼と言うか、思うように“エコ”出来ないことへの欲求不満が募ります。エコロジーが社会的問題ならば、流通業者が率先して研究開発し、消費者がリサイクルできるポリトレイを使って欲しい。

    ≪増本昌子(ますもとまさこ)/プロフィール≫
    モントリオール在住。パン作りが高じて昨年暮れブレッドメーカーを衝動買いしてしまった。家に帰って気がついた。毎回3ポンドのパンを作って誰が食べるの?私は自称ニクタリアン(注:つまりアトキンズダイエット)でパンは食べない。娘も母も少食ならぬ微食。かくして我が家の冷凍庫には、コルネパン、ハムパン、レーズンパン等が熟睡している
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