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ハイブリッドカーはかっこいい
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    『各国エコロジー事情』
      文・写真:ユカリ・トラビス(アメリカ合衆国・ロサンゼルス)


     最近ロサンゼルスでは、ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせた低公害車、ハイブリッドカーをよく見かけるようになった。こんなに普及した最大の理由はガソリン価格の高騰だが、私は他にも理由があるように思う。その一つは皆がそれをかっこいいと思うようになったということだ。

     一昔前まで、ロス住民は皆「ハイブリッドカーなんかをトロトロ運転しているのは環境オタク」と思っていた。そんな印象を打ち砕いたのが今年7月に起きたアル・ゴア元副大統領の息子の逮捕事件。24才の彼はロス付近の高速をハイブリッドカーの代名詞とも言えるトヨタ・プリウスで走っていて、交通違反で逮捕されてしまった。世間を騒がせたのはその時のスピードである。彼はなんと時速100マイル(=時速161)で走っていたのだ。

     「ええっ! プリウスって時速100マイルもでるの?」

    人々は仰天し、「もしかしたらハイブリッドカーってかっこいいのかもしれない…」と思うようになったのだ。

     ハリウッドのセレブリティたちもイメージアップの貢献者だ。パパラッチの情報サイトによると、パリス・ヒルトン、ジュリア・ロバーツ、ジェニファー・ロペス、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオなどがハイブリッドカーの所有者として名を連ねている。セレブが参加するパーティの駐車場にもベンツではなく、プリウスがずらりと並ぶらしい。今やハリウッドでは「ガソリンをケチりたい人用の車」なんかではなく、「バリバリのセレブ車」なのだ。

     実はセレブがこぞって乗る背景には「グローバル・グリーンUSA」という仕掛け人がいる。この環境団体はアカデミー賞やオスカーの授賞式に低公害車で現れる約束をしたセレブの名前を5年前から毎年公表。ビッグイベントがらみの情報はたやすく世界を駆け巡り、大スターにはハイブリッドカーが相応しいとのイメージが定着した、というわけなのだ。

     やはり世の風潮というものは、どこかにいる黒幕によって巧妙に操作されているようだ。でも今回はそれが環境団体というのが新しい。私もイメージコントロールに素直に従って、近いうちにプリウスに買い替えようか、などと思うこの頃だ。

    トヨタ・プリウス
    トヨタ・プリウス。カリフォルニアのハイブリッドカーには、二人(場所によっては三人)以上人が乗っている車しか通行できない「カープールレーン」を自由に走行できるシールが発行されていたが、あまりにも数が増えたため、現在は発行が中止されている。 
     
    ≪Yukari Travis(ユカリ・トラビス)/プロフィール≫
    ロサンゼルス在住14年目に突入したフリーライター。フード及び子ども関連誌を中心に幅広く執筆活動を続けている。2児の母。最近は特に興味があるのはアメリカの肥満問題、食育、セレブリティの環境問題への貢献など。ホームページ:http://yukaritravis.tripod.com/


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