日本大好き!ポーランド人(ポーランド)
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    ニッポン大好き!○○人
    文・写真:スプリスガルト 友美(ポーランド・ポズナン)


     ポーランド人に親日家が多いと知ったのは、私がまだ大学生のときのこと。大学でポーランド語を専攻していたのが縁で、ポーランドの大学で日本語を学ぶ学生と知り合ったのだ。ポーランドに日本学科があることも驚きだったが、その日本学科が3つの大学に設置されていると聞いてさらに驚いたのを覚えている。

     私が住んでいるポズナンには、その日本学科のうちのひとつがあるので、何人かの学生と知り合ったが、どの学生も日本への愛(?)にあふれていて、しかも私の知らないようなマニアックなことまでよく知っていた。

    結婚してポーランドに住み始めてからもうすぐ8年になるが、ほかにもあちこちで“日本”を見かける。柔道、剣道をはじめとする武道人気もそのひとつ。ポーランド人である私の夫も、子どもの頃から空手や柔道、合気道といった武道を習ってきたようで、今でもその武道熱は冷めてはいない。

    道端で見かけた合気道稽古勧誘の看板
    道端で見かけた合気道稽古勧誘の看板

    あるショッピングセンターのホールで行われた合気道演武
    あるショッピングセンターのホールで行われた合気道演武

    夫の武道本コレクションの一部。よく見ると、『忍術』という本が……
    夫の武道本コレクションの一部。よく見ると、『忍術』という本が…

    夫の武道雑誌コレクションの一部。全て日本語のタイトルなのが面白い
    夫の武道雑誌コレクションの一部。全て日本語のタイトルなのが面白い

     またこちらに来てから、ポーランドのブログサービスを使って、ポーランド語でブログを書いているのだが、1週間のうちに何通ものコメントやメールをもらう。以下、もらったコメントに対する私の感想の一部をご紹介しよう。

    「アニメやマンガを見てから日本を好きになった」(大半がこのコメント!) → アニメ・マンガ人気のすごさに改めてびっくり。

    「日本人に生まれたあなたがうらやましい」 → ヨーロッパ人に憧れる日本人も多いことを考えると、皆ないものねだりなんだな、となんだかほっとする。

    「そんなに素晴らしい国に生まれていながら、どうしてわざわざポーランドなんて国に来たの?」→ ポーランドだって素敵な国なのに、そんなに自分の国を悪く思わなくても……。

    「日本ではポーランド人男性は人気ある?どうやったら日本人女性と結婚できる?」 → そんなことを言われても……。

     ここ数年は日本料理(特に寿司)も人気のようで、ポズナンの中心地だけでも10件ほどの寿司屋ができた。店名も「サカナ(魚)」、「ハナ(花)」、「ゴコウ(後光?)」など、様々な日本語が並んでいて面白い。スーパーでも醤油や海苔、わさび、すし酢、寿司用の米(少し割高)、巻きすなどが売られているところを見ると、自分で寿司作りに挑戦する人も多くなっているのかもしれない。

     ちなみに私の夫も、子どもの頃偶然家にあった、あるポーランド人男性の日本滞在記を読んで以来、日本に興味を持ち始めたとのことで、大学では民族学、それも日本を専門にし、今では大学で日本文化や日本の生活について講義をするまでになった。夫と話していると、自分がいかに母国のことを知らないかを感じる。

    夫が日本に興味を持つきっかけになった本。『桜咲く国を散歩』というタイトルで、なんと1966年発行!
    夫が日本に興味を持つきっかけになった本。『桜咲く国を散歩』というタイトルで、なんと1966年発行!

    『桜咲く国を散歩』の中身
    『桜咲く国を散歩』の中身

     日本で4月といえば始まりの季節。日本のことをもっと知りたいポーランド人をがっかりさせないためにも、もっと自分の国について勉強しようかな。

    ポーランドのショッピングセンターで見つけた梅酒
    ポーランドのショッピングセンターで見つけた梅酒


    ≪スプリスガルト友美(すぷりすがると・ともみ)/プロフィール≫
    東京生まれのフリーライター。大学でポーランド語を専攻した時からの運命だったのか、ポーランド人と結婚し、2002年よりポーランド在住。日本文化を研究する民族学者の夫と、1歳半の娘と共に、ポズナンで暮らす。ポーランドについてより多くの人に知ってもらおうと、ホームページ(友美とヤツェクの宝箱)ブログ(poziomkaとポーランドの人々)を利用しながら、ポーランドに関する情報を幅広く発信している。

    カテゴリ:『ニッポン大好き○○人』 | 08:50 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
    第6回 我が子のバイリンガル教育について
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      ◆座談会参加メンバー◆


      ◆みゆきりん(香港・ランタオ島在住)
      香港生まれの5歳児と3歳児はインター幼稚園に通う。「子どもの日本語教育のために!」と日本語教師を目指すが、1年ほどで向いていないと判断。子どもたちは週1回、日本語教室に通う。いずれは夫の故郷のニュージーランドに移住する予定。自身が小学4年生から中学3年生、プラス大学1年をアメリカで過ごした帰国子女。

      ◆伊藤 葉子(Yoko Ito-Peterson)(アメリカ合衆国・ロサンゼルス在住)
      米国生まれの長男は現地校で1年生、日本語の補習校では2年生。やはり米国生まれ4歳の次男は現地のプリスクールと日本語の幼稚園に通う。米国永住予定だが、将来的に数年日本に住みたいと希望している。

      ◆うえのともこ(ネパール・カトマンズ在住)
      日本生まれの長男は現地校2年生、この春から日本語補習校に入学。在住年数が半々となり、脳みそがだんだんネパール語に侵食されてきている模様。しかしネパール語に翻訳される本は少ないので、将来何を学ぶにしろ、ネパール語以外のメジャー言語が必須。ネパール生まれの次男(10ヶ月)はどうなるか?「ばぶばぶ」

      進行役
      ◆椰子ノ木やほい(アメリカ合衆国・ミシガン州在住)
      1997年、長女の中学入学を機に、受験のない世界での、のんびりゆったり子育てとシンプルライフ、スローライフを求めて南太平洋の小国サモアに家族で移住。当時長女12歳、長男9歳、次男8歳、三男5歳。4年間のサモア滞在中は、通信教育とホームスクーリングで日本語の勉強。2001年よりアメリカ・ミシガン州在住だが、日本語補習校には4人とも無縁。現在、長女は大学院生、長男、次男は大学生、末っ子はハイスクールに通っている。

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      さて今回は、海外で暮らしている私たちが、バイリンガル教育について、おしゃべりしてみました。日本人の母として、我が子に日本語もできるようになってほしいと願うのは当然のことですが、それなりに苦労もあると思います。さて、どんな苦労やアイデアが飛び出すのでしょう。

      【やほい】
      皆さん、今回は地球丸座談会に参加して下さりありがとうございます。前から聞いてみたかった題材なんですよ。

      我が家は家族全員が日本人ですので、家庭内は日本語です。同じ家庭環境で育ってきた娘や息子たちのはずですが、日本語環境にいた時期、英語環境に放り込まれた時期が違うので、彼らのバイリンガル度の比重は微妙、いやかなり違います。日本語で暮らす我が家でもそうなのですから、これが国際結婚カップルとなると、もっと複雑なのだと思いますが、皆さんのご家庭では、おもに何語で会話しているのでしょう?そして、お子さんたちの母語は何語といえますか?


      【みゆきりん】
      夫はニュージーランド人なので、ダディーとの会話は英語です。私とは日本語で話をしますが、これは日本語で話しかけないと答えないというのがあるからかもしれません。ラッキーなことに私の両親が近くに住んでいるので、おじいちゃん、おばあちゃんとは日本語で会話しています。

      子どもたちの母語は英語です。通っている幼稚園はインターなので英語ですし、近い将来はニュージーランドに移住する予定なので、英語を基本にした方が子どもたちにとってはいいのではないかと思います。


      【ともこ】
      家庭では日本語ですが、だんだん家族独自の言語(ネパール語動詞を日本語的に活用させたり、穴埋め的にどちらかの単語を混ぜて使ったり)でコミュニケーションがはじまり、よくないなぁと思っています。

      長男の現地校では教科書を使用せず、ネパール語を軸に学んでいますが、3年生までしかなく、一般の学校は教科書も授業も英語で進められますので、今後英語も大切になってきます。若い世代は、ネパール人同士でも英単語交じりの会話になっていて、それもまずかろうと思っています。


      【葉子】
      みゆきりんさんと同じで、子どもはパパと英語で私とは日本語です。家庭で彼らが日本語で話せるのは私だけなので、厳しくチェックします。たとえば「ミルク」と言ったら、「牛乳」と言い直させます。意地悪な母親でしょうか?

      私たちの日本語での会話を夫は理解できないのですが、それを不快とは思っていないようです。夫には日本語を勉強してもらうつもりです。そうしないと、私たちの苦労は分かりませんよね。


      【やほい】
      ということは、父親の母語がネパール語、母親は日本語、そして学校教育は英語主体というともこさんのお宅が今後、いちばん複雑そうですね。

      お子さんにはズバリ、何語をどの程度身につけてほしいと考えていますか?そのために、母親としてできること、するといいと思っていることはありますか?


      【みゆきりん】
      英語を母語として、日本語は読み書きができる程度にはなってほしいと思います。長男妊娠中に自費出版で妊婦旅行記を出版したのですが、まだ見ぬ我が子への愛情が伝わるこの本を、自分で読めるくらいの日本語力はついてほしいというのが母の願いですね。
      北京語も習っているのですが、本人たちが楽しく教室に通っている間は続けさせたいです。

      私は毎日子どもたちが寝る前に日本語の本を必ず2冊読みます。


      【ともこ】
      毎日、2冊も!私は最近怠けているので、感心します。本が少ないから、という言い訳で……。


      【やほい】
      確かに根気のいることですよね。本を読んであげるって、小さなことのようですが、言葉の教育だけでなく、スキンシップにもなり、集中力や知識の向上など、これだけのことから得るものは計り知れないと実感しています。私も子どもが小さいときは、毎晩欠かさず、子どもの数だけ読み聞かせました。移動図書館から毎月必ず25冊の本を借り、それを何年も続けていたので、読み聞かせた本の数は軽く1000冊を超えますが、本のタイトルを記録したノートは今も大切にしまってあり、“私”の宝です。振り返ると、この時間が下の子ほど短かったことが、今の日本語力にも多少影響している気もするのですが、もう取り返しがつきません。


      【葉子】
      読み聞かせた本が1000冊以上ですか! 記録ノートは、子どもさんに引き継がれるべき宝ですね。毎晩読み聞かせを続けている、みゆきりんさんもえらい!


      【みゆきりん】
      あと、お雛様やこどもの日、七夕などは日本人やママが日本人のミックスのお友達をよんでパーティーをします。言語はもちろんですが、日本の文化も知ってほしいからです。


      【ともこ】
      ネパール人の夫は漢字で苦労していますので、子どもたちにも日本語をしっかりと!と思っているし、私も同じ思いですね。今まで全くアカデミックなことをしてこなかったのですが、これからは補習校の宿題を見てあげたいです。でもすぐに喧嘩になって、脱走していくーーー。


      【やほい】
      わかります、わかります。自分の子どもを教えるって忍耐、忍耐、忍耐ですよね!


      【ともこ】
      どれもこれも中途半端になってしまうのが一番よくないので、日本語は補習校で中3までかんばってもらって、その後は、自分で方向性を見出していってもらえれば。


      【葉子】
      漢字は確かに苦労しますよ、特に使う頻度が少ないとね。私は息子たちには英語を軸とし、日本語はある程度の読み書きが出来るようになって欲しいと思います。具体的には補習校の6年生修了が目標です。日本文化に触れるということで、長男は5歳より空手を習っています。先生は米国人ですが、「カタ(型)」「ギ(着)」といった日本語の単語を使います。家では折り紙をやり、なるべく和食を心がけています。


      【やほい】
      みなさんスゴイ! いろんな努力をされているのですね。「日本文化に触れるため」という意識をもって、空手を習わせるというのにも感心します。うちの息子たちはは、サモアで空手を習っていましたが、アメリカに来てからは、韓国空手ともいえるテコンドーに転進してしまったので、武士道精神もどこへやら〜? って感じです。

      話を元に戻して、皆さん、お子さんを日本語に、そして日本文化に触れさせる努力をする中で、何かご苦労はありますか? ご家族の協力という意味ではいかがですか?


      【みゆきりん】
      長男の日本語教室は土曜日にあります。でも土曜日ってお友達の誕生日パーティーが多いんですよね。かわいそうだとは思うのですが、ベストフレンド以外のパーティーは参加していません。自分自身が土曜日の補習校のために参加できなかったイベントが多かったので、気持ちはよくわかります。でもあの時、私の母が「補習校を優先」という態度だったので、私の日本語レベルがある程度は保たれているのだと思います。いずれはわかってくれるだろうと期待しているのですが……

      その母ですが、相変わらず日本語(文化)教育に熱心で、孫たちに書道とそろばんを教えています。


      【ともこ】
      良いことを聞きました! 私も「補習校優先」で参りたいと思います。ここでは娯楽や誘惑がすくないので、補習校は楽しみで喜んでくれているのが幸い。私はお弁当作り、夫は送り迎え担当で支えていければと思います。夫にはもうちょっとネパール語を見てやって欲しいな。息子は、文字を書くのにてこずっていて、1年生では鏡文字(左右反転させた文字)をよく書いてました。


      【葉子】
      うちの長男も土曜日に補習校です。贅沢な話ですが、ここには日本語の補習校が数校あり、ほかに塾もあるので、選択肢が多いのです。えらそうですが、長男は一番難しいといわれる補習校へ入れてしまいました。覚悟していましたが宿題が多く、土曜日の夕方から補習校の宿題を始めるときもあります。あと長男は3歳から、毎年夏に日本の幼稚園、小学校と体験入学をしています。ですからお友だちがいて、夏に日本へ行くと、みんなが「お帰り」と言ってくれるのです。本人は日本が好きみたいです。

      次男も昨年、幼稚園の2歳児クラスに体験入学しました。彼には、ベネッセの『こどもちゃんれんじ』をやらせています。こちらにある日本語の幼稚園では、日本語の歌を習い、雛祭りといった日本の行事に触れています。うちは男の子なので、将来的にしっかりスポーツをやらせたいと思っているので、補習校との両立が課題になってくるでしょう。


      【やほい】
      私自身は、いくら海外生活が長くなってきてもやはり日本語で思考し、たとえ英語を話すときでも日本語で思考したことを英語にしているという、母語は日本語、そして思考回路もバリバリの日本人といえますが、自らが、帰国子女だとおっしゃる、みゆきりんさんは、いつも何語で思考しているのでしょう? 葉子さん、ともこさんはいかがですか?


      【みゆきりん】
      私の頭の中は単純なので、その時使われている言葉で思考しています。日本語で書くときは日本語で考え、英語で話す時は英語で考えます。ほんの少ししか話せない北京語は、それを学習したときに使った言語(英語)で考え、それを北京語にしています。


      【ともこ】
      バイリンガルの頭の中ってそうなってるのですかー! 日本語から北京語にはなりにくいということなのですね。


      【やほい】
      ほんと、言葉っていうのは、たんに言語として、日本語、英語、または××語ができるといった単純なものではないんですよね。結局、母語で思考し、外国語としての別の言葉で表現もできるということになりますが、英語で教育を受けてきた娘や息子たちを見ていると、母語が日本語であっても、状況により、思考回路が日本語だったり、英語だったりしているのを感じます。

      長男、次男は大学でスペイン語も学んでいるのですが、スペイン語を話すときには、英語回路を採用。末っ子は、ほとんど英語で思考しているようですが、なぜか掛け算するときには、日本語の思考回路を使っているようです。私が日本語で九九を教えたから? と思いますが、このあたりのスイッチの切り替えというか、感覚が私にはよくわからないのですが、ちょうど、みゆきりんさんの北京語みたいですね。ほんと、複雑です。

      うちの場合、末っ子の母語も日本語のはずなのですが、最近は、彼にとっての第一言語は英語なのかなと思います。もう、わけがわかりません……


      【ともこ】
      私は日本語以外の言葉では十分な表現ができないので、どうしても自分らしくない第2の人格になってしまう感じなのです。大人しい控えめな人に。周りは「日本人だから」と思っているようですけど、言葉の壁ってやつです。


      【やほい】
      「第二の人格がある人生」もおもしろいですね。冗談はさておき、ほんと言葉の影響って大きいですよね。人格も変えちゃうほど!(苦笑)


      【葉子】
      うーん、最近では英語を英語で考えるようになってきたかしら。ちょっとできるスペイン語は英語で考えています。とはいえ英語は相変わらず下手で、特に発音は子どもに直してもらっています!


      【やほい】
      確かに……大人になってからの言葉の習得は大変ですね。それがわかるからこそ、子どもにその基盤を作ってあげたいという親心もあるのでしょう。言葉の数だけ世界は広がり、将来の選択肢も増えるわけですから、苦労もあるけど、かけがえのないものだと思います。

      今回は、皆さんのご苦労や、実践ぶりを伺うことができ楽しかったです。奥の深いテーマでお話はつきませんが、またの機会にもっと核心に迫ることができるといいかなと思います。ありがとうございました。


      カテゴリ:『地球丸座談会』 | 03:09 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
      第5回 日本と外国、ちょっと?なビジネスマナー座談会
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        ◆座談会参加メンバー◆

                   
        ◆白石光代(グアテマラ在住)
        こちらに来て10年目となり、現在はガイド業を中心に、通訳、ライター、コーディネーターなどいろいろなお仕事をさせて頂いています。本拠地は世界一美しいともいわれているアティトラン湖畔ですが、仕事がら中米を飛び回る毎日です。

        ◆伊藤 葉子(Yoko Ito-Peterson)(アメリカ合衆国・ロサンゼルス在住)
        日本では大手建設会社と外資系の医療機器会社に勤務。米国では、日刊新聞社と週刊ビジネス新聞社に勤務。現在はキャリアチェンジのために、学校で勉強中。

        ◆長晃枝(東京在住)
        フリーランスライター。食べモノと旅モノをメインテーマに、雑誌、Webなどに執筆。旅行ガイドブックの編集も手がける。年に数回、おもに中国、韓国を中心に取材主張に出かける。

        進行役
        ◆夏樹(フランス・パリ在住)
        日本にいたのは24歳までで、就職はしませんでしたがバイトはなんでもやりました。フランスでは、教会というとってもコンサバな場で音楽関係の仕事もする傍ら、ライター、コーディネーターもしています。

        ====================================================================
        今日は、国境を越えて活動しているメンバー4人で、各国のビジネスマナーの違いについて話し合ってみます。


        【夏樹】
         日本にいる方は海外在住の方と、海外在住の方は日本の方と仕事の面でメールや電話での交渉があると思いますが、びっくりしたり、不思議に思われることがおありでしょうか?


        【白石】
         今は慣れましたが、こちらの人は電話をしてきても名のりません。そのため話しながら想像しつつ相手を想定します。不思議と大体当たるようになりました。最後まで名乗らないときは、最後に「誰とお話させていただきましたか?」と聞きます。


        【夏樹】
         私は、初めての方からお電話をいただくことはあまりありませんが、メールをいただくことはよくあります。

         日本の方は、メールでもとても丁寧な文章をお書きになる方が多く、敬語を忘れてしまった海外在住者の私は、気後れしてしまうことがよくあります。一度、最後に「拝」と書いたメールまでいただき、ちょっと困りました。拝まれても困るんだけど……これは普通なのかしら?

         フランスでは、ここまで相手に対する尊敬の念を表現することは絶対にない、というか、そう簡単に相手に敬意の念をはらったりしないので、それに慣れてしまった私は、面食らいました。


        【長】
         最後に「拝」をつける方、ときどきいらっしゃいますが、日本でもまれです。私も何人かそのようなメールを下さる方とやりとりがありますが、たいていの場合、そういう方はどなたに対しても習慣のようにそうされているのであって、必ずしも大げさでない場合が多いように感じます。ご自身のことも「小生」であったりして……ある意味で、好みなのかと思いますが(笑)。


        【夏樹】
         反対に、若い方からいただくと、お目にかかったことがないのに、ハートマークや音符がついていたりして、おもしろいですね。「この人、何歳くらいなのかなー?」と想像してしまいます。


        【伊藤】
         これは私の夫の経験です。米国人の夫はフランス、ドイツ、スペイン、中近東、アジア諸国のお客様と仕事をしています。もちろん日本の顧客もいました。夫いわく、日本の方は礼儀正しく、仕事への責任感が強いそうです。しかも研究熱心で、夫の会社の製品を知り尽くしているとか。これで英語があともう少しスムーズなら、もう最高だと言っています。


        【長】
         中国にしても韓国にしても、取材時に現地で資料や画像をメールで送ってもらえるようにお願いしても、ふたつ返事のわりにはなかなか連絡が来ないことがよくありました。しかし、ここ数年、かなり迅速に、きちんとメールが来るようになりましたね。メールでのやり取りなどに慣れた人が増えてきた、ということなのかな?

         儒教思想の根強い韓国の人は、基本的に仕事上の相手に対してはやりとりなど、とても礼儀正しいです。


        【夏樹】
         よく行かれる海外の国、あるいはお住まいの国で現地の人々と仕事をするとき、ちょっと不思議に思うこと、「?」と感じることなどがおありでしたら、お教えください。


        【白石】
         挨拶が異様に長い。例えば会議が始まる前には、司会者が、次に代表者が挨拶をします。それから本題へ。日本の方へ訳しながら、あまりにも長くて申し訳ない気持ちになってしまうことすらあります。結構必要のないことを長々と話しているのです。

         1回の約束で物事は終わらない。なぜかいつも忘れられている、または覚えてはいるものの、足りないことだらけ。さすがにここに住んで10年目になるので、それを踏まえ計画しています。かえって仕事が1回で済んだら驚いてしまいます。

         計画性がない。用意していない。例えば今日学校でグリーティングカードつくりをするとします。前もってやることは分かっており、必要な材料も連絡してあるのですが、当日私が行ってから、先生は紙を買いに走り、生徒たちははさみ、糊をさがしに他の教室へ出て行きます。回数を踏むとある程度準備することを覚えてくれますが、ちょっと時間がたつとまた最初から。


        【伊藤】
         米国人の顧客サービス度の低さには、あきれます。お客さんに対する、高飛車な態度。明らかに自分が間違っていても、謝らない。ファーストフードで持ち帰りの注文をすると、注文したものが入っていないことがよくあります。スーパーでは、レジの打ち間違えが多いので、私はその場で必ず確認します。何十ドルも多く請求されたりしますからね。


        【長】
         何十ドルってことは1000円単位の間違いですね。それは大きい……。それに、欧米人のお釣りの計算方法は、私たち日本人には不可解ですよね(笑)。


        【夏樹】
         フランス人はメールが異様にシンプル。日本人のように「お世話になっております」「いかがお過ごしでしょうか」「桜が美しい季節になりましたね」の一言がない。「ボンジュール、この前の件について連絡はありましたか?」ズバリ、用件だけついてきます。仕事とプライベートを明確に分けるフランス人の態度がよく現れていると思います。終身雇用は公務員以外ないので、彼らには、同僚=友人ということはあまりないのではないかしら。すぐクビになるので職場を転々とするからかな? 友人は、まったく別の人々で、仕事関係の人とは、仕事の話だけしかしないのが普通という感じだと思います。

         仕事の要領という点では、個人差が激しいように思います。お役所仕事などの要領は「悪い」という印象がありますが、好きな仕事をしている人の中には、鬼のような集中力をもっている人もいますよ。ファッションショーの仕事をしていた友人がいましたが、日本のデザイナーは開始時間の3時間前にはスタッフが全員揃うように、各自の家にタクシーを迎えに送るほど用意周到。フランス人デザイナーのショーでは、スタッフが遅れて来るのは普通で、開始時間までダラダラおしゃべりしながら騒いでいるけれども、始まったらもの凄い速さで集中すると。どちらにしても、結果が良ければ言うことなしですね。


        【伊藤】
         仕事への集中力がすごいというのは、アメリカも同じだと思います。


        【長】
         お店の取材などの場合は、中国でも韓国でも、こちらが聞きたいことに充分な返事を得るのはなかなか大変。考え方や文化の違いでしょうが、日本人が求める「細かいこと」がどうもピンとこないようで「そんなどうでもいいようなことを、どうして詳しく知りたがるのか?」といった反応がしばしばありますね。

         また、店員が自分の店の住所を正確に知らないことなど日常茶飯事です。どうしてそれで困らないのか、こちらは不思議に思いますが、場所さえわかっていれば、そこに手紙を出すわけでもないんだから別にいいじゃないか、ということなんでしょうかね。

         ワールドワイドにチェーン展開しているようなクラスのホテルなどでは、基本的に英語が堪能な広報の方が対応してくれますが、そのような方はたいていは留学など欧米での海外生活の経験者ですので、こちらのニーズをすぐに理解してくれます。


        【夏樹】
         日本のビジネスマナーの中でいいなー、守り続けてほしいなと思うことはなんでしょう?


        【白石】
         時間を守ること。また遅れる場合はその旨連絡すること。
         グアテマラにおいてオラ デ チャピン(グアテマラ時間)=時間を守らない。と言う暗黙のルールがありますが、あくせくしてない反面、失っているものも大きいと感じます。


        【夏樹】
         白石さんに同感です。時間を守る、期限を守る、送ったものが着いたら返事をする、こういう日本の丁寧さは、とても気持ちが良いです。

         フランスでは、遅れるのはよくあること。コーディネーターをしていますが、日本から出される期限より、2週間ほど前を期限にしてフランス側には伝えます。期限内に書類ができあがることは、ほとんどないので……最後通牒は、まず「もうすぐ期限がすぎますが」と連絡し、次は「遅れていらっしゃるようですが」、最後に「いい加減にしてください!」とキレ、やっと念願のブツを手に入れます。日本人がキレると、結構ビビるようで、効果大です。


        【伊藤】
         そういう点では、アメリカ人は時間に正確ですね。仕事はもちろん、友人との約束でも遅れる場合は、ちゃんと連絡したりします。私が日本のビジネスですばらしいと思うのは、顧客サービスの質の高さですよね。デパートやスーパーでも、店員さんは礼儀正しくてプロ意識が高いと思います。


        【長】
         やはり、皆さんと同様、礼儀正しく、丁寧であることでしょうか。実際に今の若い人などを含めた日本人全般が本当にそうなのかは疑問ですが、現地では必ずそこをほめられます。

         時間については、「中国時間」「韓国時間」と言うこともありますよ。その他の国でも聞きますから、いいこととはいえ、日本がむしろ特別なのかな、と最近思います。

         その分、海外では日本人は時間に正確だというイメージがあるようですね。先日、取材の際に事前に連絡しておいたガイドさんがホテルのロビーに迎えに来てくれることになっていたのですが、出掛けに急ぎのメールが入ってしまって、私がちょっと遅れたら、すぐに電話がかかってきてびっくりしました。「日本人だから必ず時間通りにくるはずだから、来ないということはホテルが間違っていたのではないかと心配になった」と言われて、なるほどそういうことか……と。


        【夏樹】
         ご存知の海外の国でのビジネスマナーで、これはいい、気持ちいいと思うことはなんでしょう?


        【白石】
         気持ちがいいといえるのか、分かりませんが、時間に関しておおらかなことです。多少時間に遅れたからといって、待っている人がいらいらする事がありません。確かに時間を失ってはいますが、多少であれば、その時間が生んでくれるゆとり、人とのふれあいが存在すると感じます。

         必ず挨拶をすること。長すぎるきらいもありますが、相手を知ることは何より大切なことだとも思います。


        【夏樹】
         これも白石さんと同感。自分が遅れても許してもらえる!

         あと、前にも述べましたが、仕事の仲間=友人ではないこともあっさりしていていいかもしれません。たとえば、ゴルフにつきあわないと昇進できないとか、そういうことはないのでは? と思います。


        【伊藤】
         白石さんと同じで、ちゃんと挨拶することです。気持ちよく仕事をするには、まず“Hi(こんにちは)”ですよね。

         また会社関係のパーティーに出席するとき、夫婦同伴なことも好きです。配偶者の上司や同僚に会え、仕事を理解することに役立ちます。


        【長】
         夏樹さんとは反対に、アジアの人々はとてもベタなんですが、そこがいいなと思うこともあります。まぁ、ときおり度を越えておせっかいだな、ということもありますが、基本的にそれはほとんどの場合、善意ですね。韓国人は、最初からおおむね親切です。中国人は、信頼を得られるまではぶっきらぼうだったりしますが、よい関係を築くことができたら、その後はとても温かくて親切です。あと、人との結びつきを大切にするので、紹介者があった場合は最初からかなり好意的(笑)。よくも悪くもコネの世界なので、小さなツテでも生かしたほうがすべてがスムーズに行きます。場合によっては、それはとても仕事上便利だったりもします。


        【夏樹】
         海外で日本の方を仕事でお迎えしたとき思ったこと、あるいは、日本で海外の方をお迎えしたとき感じたこと、気をつけることなど、なにかありますか?


        【白石】
         どこでも同じですが、相手を尊重すること。また日本の方であっても、海外では相手国、相手を尊重していただくようにお願いしています。

         こちらの国の人は必ず相手の目をみて話します。もちろん相手に通じる言葉が話せるということも大切ですが、それ以上に相手をとらえる姿勢を持っている方は、言葉がなくても相手とのコミュニケーションがとれると感じます。


        【夏樹】
         お互いに、仕事には直接関係なくても、相手に文化背景を探ろうという努力は不可欠だと思います。

         あと、「フランス人はこうだから」とか、「日本人はああだから」という一般論はもっていても構わないのですが、その反面、一般論でくくれない新鮮な発見をする余裕ももてるようになると、楽しいと思います。


        【長】
         そうですね。国民性というのは確かにありますが、日本人だってみんなが礼儀正しくて時間に正確なわけではないように、当然のことながら、どこの国にもいろいろなタイプの方がいらっしゃるわけですし……自戒をこめて、思い込みは危険ですね。


        【夏樹】
         目線の問題はほんとうに微妙ですね。私も、昔は人の目を見て話すことができませんでした。でも、一度、「失礼だよ」と言われたので、仕方なく慣れたという具合です。


        【伊藤】
         確かに私達は人の目を見て話すのが苦手ですよね。自信を持って話すために、私自身はもっと英語を勉強しよう、と思っています! 米国人の仕事相手と、スポーツのように何か共通の話題があるといいのでは。東京の外資系企業勤務時代のことです。米国人の社長は、初めて接する日本人社員には、「好きな野球チームはどこですか?」と質問して会話を始めていました。これで社員はリラックスし、英語の壁は多少あっても、社長と“話したい”と感じていたようです。 


        【長】
         私は日本在住なので、私自身が海外にいて日本の方をお迎えするということはなく、また取材に出かける側なので、日本にいて仕事の関係の海外の方をお迎えすることもめったにありません。ただ、中国や韓国の方々とおつきあいする上で気をつけるべきことはあります。それは、彼らがとても面子や体裁を重んじること。ですから、人前で間違いを訂正するなど、恥をかかせるようなことは絶対にしてはならないということですね。あとは、日本との関係については、過去の経緯からして、複雑な思いを抱いている方も少なくありませんから、そのような話題には触れないことでしょうか。


        【夏樹】
         歴史観をもつのも大切ですよね。日本と相手の国に何が起きたか、どんな歴史をたどって今に至った国かを知っているだけでずいぶん違うと思います。そういうことも、相手に対する思いやりをもつことにつながるのではないかな、と思います。

         皆さん、ありがとうございました。「私も日本とフランスを出たら、案外、何も知らないんだな」と、実感しました。
        カテゴリ:『地球丸座談会』 | 00:00 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
        第4回 海外でつくる日本の味
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          ◆座談会参加メンバー◆

          ◆椰子ノ木やほい (米国・ミシガン州在住)
          1997年家族でサモアに移住。南太平洋の小さな島国で4年間のシンプルライフを経験。2001年より米国ミシガン州在住。日本を離れてから10年が経つ。

          ◆郷らむなほみ(カナダ・オンタリオ州在住)
          海外転勤族の夫に帯同赴任して、タイ3年、香港2年、エジプト1年半、サウジアラビア4年半、という滞在歴のある長期在外日本人。現在は、カナダのオタワ郊外に在住。

          ◆増本昌子(カナダ・モントリオール在住)
          24歳の娘、88歳の母と3つ上の亭主との4人暮らしで7年が過ぎた。

          進行役
          ◆ツムトーベル由起江(ドイツ・キール)
          1999年よりドイツ在住。ドイツ人の夫、7歳の長男、5歳の長女、2歳の次女とともにドイツ北部キール近郊の村に住む。
          ==========================================================
          第4回の地球丸座談会、テーマは「海外でつくる日本の味」です。海外在住10年目にしていまもなお日本の味を再現するため苦労しているツムトーベル由起江が、皆さんの格闘ぶり(?)をおききしました。

          【ツムトーベル】
          みなさん海外滞在がかなり長いようですが、日本の味が恋しくなるとき食べたくなるのはどんな献立ですか?


          【増本】
          私にとっての日本の味はしいたけと春雨のお吸い物です。高校生になるまでの私はとてもひ弱で、床についていることのほうが多かったのですが、そういう時に母が作ってくれた美味しいお吸い物が、懐かしく、また大切な思い出です。幸いなことにモントリオールでは椎茸も春雨も簡単に入手できます。母のお吸い物は多分、鶏がらのだしに昆布とかつおぶしで、味と栄養を加味されていたと思います。今は娘が風邪を引いたときに第一に欲しがるものになっています。私にとって、大切な母の味、日本の味です。


          【やほい】
          我が家は、食べ盛りの息子3人を含む、家族全員が日本人ですので、基本的には和食中心の食生活です。家族の面々は、気分にまかせて具体的なリクエストをすることもありますが、調理するのは私ですから、適当に要求をあしらいながら(?)手に入る食材で、安くて美味しくて健康!!という食を工夫しています。

          「うな丼が食べたい」と言われても、「鰻」が手に入りませんから、そんなリクエストは無視です(笑)。でも、納豆が食べたいといわれれば、「大豆」は常時、ストックしているのでお手製納豆を作ります。

          乾燥大豆を吸水させ、圧力鍋で煮て、それに納豆菌を混ぜて、温度管理をしながら発酵に丸1日かかり、さらにできた納豆を冷蔵庫でねかせるので、出来上がるのは食べたいと思ってから翌々日ぐらいになってしまいますが、これが作ってみるとけっこう楽しいです。

          発酵中の温度管理は、あれこれ試した結果、大きめの発泡スチロールの箱にお湯を入れたペットボトルを数本入れて調節。保温しながら発酵状況を観察しているうちに、納豆ちゃんがかわいくさえ思えてきます(笑)。何しろ発酵食品は生きていますから、毎回出来栄えが違って、ネバネバ加減で一喜一憂です。


          【郷らむ】
          私は特に、日本の味が恋しくなる……というのはないのですが、ごくたまに、風邪で寝込んだ時とか、お粥と紀州のはちみつ梅干しが欲しいくらいでしょうか。

          ウチは夫がトンカツ好きで、サウジにいる時はすごく食べたい時があって、隣国バーレーンまで行ったこともあります。片道5時間位はかかるんですが、バーレーンの首都マナーマには和食の店が何軒かあり、豚肉もビールもあるんですよ。


          【ツムトーベル】
          サウジアラビアは宗教的な意味でいろんな制約があるそうですね。日本でごく普通に購入できたものができない、などというご苦労があったと思いますが、そのあたりはいかがですか?


          【郷らむ】
          サウジアラビアは、敬虔なイスラム教の国ですから、酒類、豚肉は入手できません。みりんにも日本酒が入っていますからサウジでは買えませんし、外国で 買って持ち込むこともできません。
          インスタント麺なども、ポークエキスが含まれているものは、サウジでは販売されていないんですよ。同じ会社の同じ商品でも、です。ベーコンもチャーシューもない暮らしなんて、何とかを入れないコーヒーみたい?なにもそこまで……という徹底ぶりですが、そこがイスラム教徒のこだわりなのでしょう。

          牛肉のベーコンなんていう風変わりなものがありましたっけ。
          定番メニューの焼きそばなど、やっぱり豚肉を入れたいですが、代わりに子牛(veal)肉の薄切りをつかっている日本人家庭は多かったです。

          お酒に関しては、もう諦めるしかありません。作るのも飲むのも違法ですから。でも、ジュースに糖分と酵母を加えれば、ワインっぽいようなものもできるそうです。無精な私は、一度も挑戦したことがありません(笑)。
          そうそう、みりんは甘い透明の炭酸飲料(スプライトやセブンアップなど)で代用していました。

          リヤドには韓国人経営の店があって、在住日本人の多くがそこで食材を調達していましたよ。懐かしい日本のマヨネーズやトンカツソース、冷凍のウナギ(蒲焼き)もあるし、小豆やアラメも。生鮮野菜も、シソや三つ葉が置いてあって驚きました。フィリピン人が多く住んでいるためか、一般スーパーマーケットでも、寒天、片栗粉、米粉など、粉類が充実していました。タガログ語で何というのか、在住年数が長い奥さまになるとよくご存知でした。
          今はカナダですから、豚肉は簡単に手に入りますが、そうなると強烈に食べたくなることもないみたいですね。

          こっちに来て見つからないのは、すき焼き用の薄切り肉。まだまだどこの店で何が売られているのか、研究中です。


          【ツムトーベル】
          郷らむさんのおっしゃるように、すき焼き用の薄切り肉など、日本と欧米で肉の売られ方が違いますよね。私も半冷凍して包丁で一枚一枚切ったり肉屋さんに何分もかけて説明したりと苦労しているのですがみなさんはどうですか?


          【増本】
          薄切りのお肉は韓国食料品店で売っているプルコギ用で代用しています。スーパーでもフォンデュ用の薄切り肉を冷凍セクションで売っているのですが、脂身が少なく、すき焼きにはちょっと物足りない感じです。でも娘は脂身が嫌いなので両方混ぜて使っています。
          10年くらい前までは、アジア関係の食材はまったく手に入らず、すき焼き肉はツムトーベルさんのようにお肉を半冷凍してスライサーで薄切りにしていました。


          【やほい】
          薄切り肉!これは、もう箸の文化から来るんですよね。
          どうしても必要があれば、お肉は半解凍状態で自分で切りますが、私の場合はどちらかというと、「ある材料でできるものを作る」が基本なので、苦労して薄切り肉を調達するより、薄切りでなくとも良い工夫をしてしまうかな。

          たとえば、「牛丼」だと薄切り肉がいるので、代わりに包丁で簡単に切れる程度の肉片にして、味付けは牛丼風にしたりね。呼び名を「照り焼きビーフ丼」「ステーキ丼」「焼肉丼」とかにしちゃえばOK(笑)。


          【ツムトーベル】
          それでは、海外では手に入りにくい食材を手に入りやすいもので代用している例はありますか?一度こちらの日本人家庭に伺ったら「ふき」の代わりに「セロリ」を使って煮物を作っていらして良いアイデアだな、と思ったのですが。


          【やほい】
          キンピラごぼうが食べたいと、キンピラにんじんとかキンピラセロリを作ります。ごぼうが手に入らないので、歯ごたえさえあれば、何でもいいやって感じです。キンピラごぼうって、ごぼうがかたくて辛いのを金平浄瑠璃になぞらえたものらしいので歯ごたえのある材料に、ごま油でいため、醤油と砂糖で煮て、刻み唐辛子をかければ、キンピラ○○って呼んでいいんじゃないのかな?

          海外で暮らしていると、固定観念を捨てないと、日本の味が楽しめなくなりません?

          刺身が食べられないアメリカ人のお寿司にアボカドをネタにしたお寿司はよくありますが、同様に、クリームチーズのお寿司もけっこうイケます。サモアに住んでいた頃は、イカのお刺身代わりに、ココナツの果肉をわさび醤油で食べたり、寿司ネタにしてましたよ。

          醤油、みそなど基本の調味料さえあれば、それなりに日本の味は楽しめると思っています。


          【増本】
          香港返還前後から、中国系の移民が増えたお陰で、今ではほとんどの食材が手に入ります。以前だいこんが無かったころ、赤ラディッシュをすって代用していたことがむしろ懐かしく思い出されます。

          今でも手に入らないものといえば、茗荷とやわらかいカブかしら。茗荷は私の好物なのです。手に入らないと余計食べたくなります。何度も苗をトライしたのですが根付きません。あ〜たべたい!

          友人にオーガニック納豆と味噌を作る人がいて来週白味噌づくりに挑戦するところです。


          【ツムトーベル】
          白味噌づくり!わたしは白味噌のファンなので是非つくってみたいです。


          【郷らむ】
          私も、昌子さんの白みそ作り、気になります〜!
          私は名古屋の出身なのですが、おみそ汁は白みそ。ゆで野菜や田楽のタレは赤みそ、という感じなので、どっちも欲しいんですよね。


          【増本】
          できたらお知らせしますね、でも教えてくれる人が米麹を持っているので、麹を手に入れるのが大変かもしれません。


          【ツムトーベル】
          さて、昌子さんにとっての「茗荷」のようにどうしても日本から手に入れたい食材はありますか?

          種を送ってもらって育てるなどの工夫をしているとか…。私は一度青じそに挑戦したのですが枯らせてしまいました…こちらではなぜか赤じそは手に入ります。


          【増本】
          茗荷は、はじめは茗荷だけ数回、次は根っこを湿らせて2回、最後は土つきで3回もトライしました。大きな鉢に植え、室内で育てて葉茗荷までは育ったのですが、その後枯れてしまいました。


          【郷らむ】
          うーん、特にないかも。
          シソとか三つ葉、茗荷などなど、あったら良いなとは思いますけどね。
          あ、そば粉も欲しいかな。乾燥わかめや昆布、鰹節も欲しい!でも、取り寄せまではしないです。日本の家族に迷惑だと思うし(苦笑)。一時帰国も滅多にしないですから。


          【ツムトーベル】
          食材だけでなく、調理器具はどうでしょう?
          私はこちらに来るとき四角の玉子焼きパンだけは買ってきたのですがこれだけは日本製を使っているというものがありますか?
          また、コンロに関してはどうでしょう?火力や火加減がいまひとつの電気コンロが不満でガスコンロを入れることが私の夢なのですが、みなさんのお住まいの地域ではどうなのでしょうか?


          【増本】
          重宝しているのは母が持ってきた餅つき機。30年以上前のモデルなので全自動ではないからタイミングよく取り出さなければならないのですが、年中美味しいのり餅やすき焼き(我が家はすき焼きにおもちを最後にいれます)が食べられるのがいいかな。今は餅つきモードもついているホームベーカリーがあるそうですね。


          【やほい】
          ところ変ると、必要だったものも不要になるんですよね。
          サモア時代の我が家の食生活は、夫と息子たちが釣ってきた魚を調理して食べることも多かったので、日本から持参していた、鱗取りが大活躍したのですが、ミシガンに来てからは、鱗のついた魚なんて売ってもいないので、鱗とりは眠ったままです。


          【郷らむ】
          あ、私も前回日本に赴任した時、四角い卵焼きパンを買いました! たまーにしか使いませんけど、やっぱり厚焼き卵はあれじゃないと、ですよね。
          コンロ、やっぱりガスが良いですよね。取り替えたいですけど、ウチは前のオーナーさんが気合いを入れてキッチンを改築したばかりで、しかも換気が下方向なんですよ。火力が大きいガスコンロを入れても、煙や油が飛び散ることを思うと、諦めるしかないかなっていう。


          【ツムトーベル】
          みなさんいろいろ工夫しながら「日本の味」を楽しんでいらっしゃるのですね。お話をおききしていて肩の力が抜けてきた気がします。


          【郷らむ】
          やほいさんの「手に入るもので」っていうのは、大事だって思います、私も。それに、XXの素みたいなのも使わないです。
          以前、あげってどうやって作るんだろう?と思って調べて、目からウロコでした。本当にお豆腐を揚げるのよね。当たり前ですけど。
          それと最近、和食って実は楽かも?と思うことがあります。ご飯を炊いて(炊飯器ですが)、例え一菜でもみそ汁を作る。これで漬け物があったら、一食になってしまいますもんね。リヤドでご近所だった方、北米にも住んでらしたことがあり、北米のビールは軽くて良いと、糠の代わりにパンにビールをしみ込ませて、野菜を漬け込むんだと教わりました。まだやってみたこと、ないんですけどね(汗)。

          今の若い方々にはぜひ、創意工夫して、日本の味を伝承して頂きたいですね。ナントカの素とか使わないで。


          【やほい】
          そうですね。サモア時代は、炊飯器もなかったので、ご飯も毎日鍋で炊いていましたが、日本にしかいなければ、炊飯器がなければご飯は炊けないと思っていたかもしれません。そういう意味では、海外で暮らすようになり、不便を受け入れ工夫することを覚えました。

          私のまわりには、なんとしてもおいしい“日本食”を食べたいと、食材買うため、往復500kぐらいの距離を運転して行っちゃう方もいますけど、買って来るのがクックドゥーの○○の素、寿司太郎、お稲荷さんように煮てある油揚げ、和風ドレッシングに焼肉のタレとかだったりするところがおもしろい。そういうのって、確かに便利ですけど、結局はインスタント食品だし、基本の調味料をそろえておけばもっと美味しいものができますよね。

          長寿国日本が誇る、和食の良さは、子どもたちに伝えたいことでもありますので、そのためには家庭で和食の味、お袋の味をそれなりに味わわせ、世界のどこで生きていこうと、「日本の味を恋しく思う心」を受け継いで行ってほしいと思っています。


          【ツムトーベル】
          みなさんのお話を参考に、これから私も創意工夫の精神で日本の味に挑戦していきたいと思います。今回はどうもありがとうございました。



          カテゴリ:『地球丸座談会』 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          第3回 クリスマス
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            ◆座談会参加メンバー◆


            ◆うえのともこ(ネパール・カトマンズ在住)
            6歳、3ヶ月の男の子、ネパール人夫の4人家族です。

            ◆ 夏樹(フランス・パリ在住)
            1989年からフランスに住んでいて、13歳の男の子と仏人の夫と住んでいます。

            ◆ 増本昌子(カナダ・モントリオール在住)
            24歳の娘、88歳の母と3つ上の亭主との4人暮らしです。

            進行役
            ◆ 西川桂子(カナダ・バンクーバー在住)
            1994年からカナダ・バンクーバー在住。日本で暮らしたことのある夫と13歳、10歳、8歳と3児の5人家族です。

            ==============================================
            【西川】
            現在、バンクーバーではイルミネーションなどで、クリスマスムードが盛り上がっています。クリスマスは日本のように25日まででなく、お正月まで。中には年があけて1月6日の公現祭までお祝いしている人もいます。クリスマスは宗教色も強い行事ですが、皆さんが住んでいるところではいかがでしょう。


            【増本】ケベック州は約80%の住民がカトリックなので、クリスマスはかなり重要です。

            モントリオール市、ケベック市のような大きい町以外は今でもParoisseと呼ばれる教区が単位となって日常の生活が廻っています。

            町の人は教会離れが顕著ですが、それでもRéveillonと言って、教会でのミサは省略しても家族での食事はシンデレラモードです。大晦日は友人とのパーティで過ごしても、クリスマスは家族との時間を今でも大切にしています。親族一堂集まっての真夜中の晩餐会は珍しいことではありません。


            【夏樹】フランスのクリスマスは、ケベックとほとんど同じだと思います。

            でも、カトリック教徒は80%っていうのはすごいですね。フランスは、今調べたら、せいぜい50から60%ということです。そして約30%が無宗教。

            だから、昔は真夜中のミサに行くのが習慣だったようでうすが、今は、パリではあまり聞かないです。

            ケベックと同じように、クリスマスは家族で過ごし、大晦日は友人と過ごすのが習慣ですが、その習慣が嫌でたまらないという人が多くて、びっくりしたことがあります。

            大晦日は、人の家で大勢集って、ソファーに座って、あれこれと議論し、ダラダラと過ごし、除夜の鐘がなるとキスして、帰って寝て、1月2日はもう仕事です。


            【うえの】日本のクリスマス、お正月を過ごしたのはもう4年前になります。

            夫は「サンタクロース」という名前すら知らず「クリスマスマン」と呼んでいて、こっちが驚きました。ネパール人はヴィクラム暦を使っていますし、ほとんどがヒンドゥー教徒でクリスマスのことを知りません。

            でも、連邦共和国になり、今年からはクリスマスも祝日になりましたが、盛り上がるかどうか?というところです。


            【西川】
            クリスマスマンは可愛いですね〜。ネパールの人たちが、初めてのクリスマスをどんな風に過ごすのかも興味深いところです。

            カナダではクリスマスは、日本の若い人たちのように恋人と過ごす日ではなく、家族でお祝いするものです。帰省ラッシュもありますし、日本のお正月に近いと思っています。お正月はどんな感じですか。


            【うえの】
            ヴィクラム暦の元旦は西暦の4月の中ごろです。

            この頃に合わせてカレンダーやダイアリーも売り出されます。
            (今はヴィクラム暦の2065年8番目の月です) 

            その新年ですが、全然特別なことはしないんです。一応祝日だけどごく普通。カナダやパリよりもおそらくもっと通常モードです。 ほんとうに何事もないかのように。

            2月頃にあるチベット暦の元旦「ロサール」はシェルパ族をはじめチベット系民族間で盛り上がります。

            年の暮れや新年に仏教寺院で仮面ダンスが奉納されたり、晴れ着を着て親族が集まって、博打を打ったりとか。

            中国の旧暦と同じ時もありますが、干支は同じでも暦はちょっと違うらしいです。

            それより西暦の11月ごろにある「ダサイン」がヒンドゥー教最大のお祭りで、服を新調し、みな里帰りして親戚一同が会し、ヤギ肉を生贄してご馳走を作り、お小遣いをもらったり、凧揚げしたりします。日本のお正月そっくりでしょう?



            【西川】
            なるほど、ネパールの“ハレ”の日代表は、このダサイン。フランスやカナダでは、クリスマスと考えてもいいのかな。

            ハレの日の食事はどんな感じですか。我が家ではお馴染みの七面鳥がメインで、ホストになる家が用意してくれます。残りの女性陣でサラダとか、サイドディッシュを担当。デザートは義姉がイギリス系なので、クリスマスプディング。これが甘いんです!


            【増本】
            メニューは西川さんのところと同じ。今まではおじさんの家で家族そろって頂いたのですが、近年熟年離婚されて、こちらにも被害甚大! 私が作るはめに陥ったので、オーブンに入れるだけ、と言うスタッフィングも入った代物で間に合わせています……。

            それでも胸肉以外は誰も食べず、今は胸肉だけにスタッフィングの入ったものを買ってきます。(手抜きがバレタ!)


            【うえの】
            「ダサイン」ではヤギを生贄にするわけですが、家長が鉈を振り下ろす役。女子どもはその後の処理と料理担当。

            大体マサラをたっぷり効かせたカレーっぽいものを作ります。とにかく肉、肉、肉!それがご馳走。数日、肉しか食べない感じなんです。

            ちょこっとでも甘いデザートやさっぱりしたお口直し的なものが欲しいです〜〜。でもプディングは甘すぎみたいですね。


            【西川】
            うわぁ、ベジタリアンにはきつそうですね。

            ケーキ、デザートはどんな感じですか。


            【夏樹】
            ケーキは、ビュッシュ。丸太の形をしていて。プラスチックのサンタやら「メリークリスマス」と書いたお砂糖菓子が上にのっています。べつにおいしくないけど、こどもがいる人たちは、予約するみたいですよ。

            ただ、1月6日にエピファニー(公現祭)ってのがあって、ガレット・デ・ロワというお菓子を食べます。中にフェーブという瀬戸物の小さなお人形(伝統的には、マリア様、キリスト、聖人)が隠されていて、それに当たった人は、自分の相方になる王様か王女様を選んで、紙で作った王冠(お菓子と 一緒についてくる)をあげて、キスするという余興がつきます。

            このお菓子(パイ皮のお菓子。まさこさん、あれ、中はなんでしょう?)が、みんな好きで、「今年、ガレットが一番おいしい店は?」とか雑誌でやっています。また、おとなでも、中のお人形を集めている人とかもいるし。


            【増本】
            モントリオールではアーモンドクリームのたっぷり入ったマドレーヌがパイ皮の中に入っていると言った味です。調べてみるとアーモンドペーストを入れて、その上にカスタードクリームをのせる、となっていますね。


            【西川】
            ガレット、食べてみたいなぁ。お人形が入っているというのはかわいいですね!

            さて、楽しいはずのクリスマスからお正月にかけてですが、ここが苦手、面倒っていうところはありますか?


            【夏樹】
            とくにクリスマスは家族とだから、どっちのおばあちゃんのうちに行くか、そういうことでもめたり、欲しくもないプレゼントがゴミと化すことかな?

            11月末になると、「クリスマスどうする?大晦日、誰とする?」という会話が飛び交い、あれ嫌だな。絶対、祝わなくてはいけないみたいなところがあって。


            【西川】
            プレゼントはバンクーバーでも頭痛の種! できるだけ喜ばれるものを差し上げたいと思っても、必要がないものだったりするんですよね。子どもにはモノが増えるばかりだし、お年玉のほうがよっぽどいいと思います。

            それから、クリスマスプレゼントは、子どもだけでなくて、家族それぞれはもちろん、取引先やお世話になった人への感謝の気持ちを込めて贈るというところがあるので、”お歳暮”に近いとも考えています。


            【増本】
            ほんと、西川さん、お歳暮的ですね。すごくぴったしかんかん(ぎゃ、化石語!)でも日本の基準からするとあげる物はもっと庶民的かも。

            ドクターのセクレタリーや郵便屋さん、街角の交通整理をする登下校のガードマンさんとかにも感謝の気持ちをこめてプレゼントします。郵便屋さんやガードマンには5ドルくらいのチョコボックスと一緒にカードと現金をプレゼントします。


            【夏樹】
            フランスでも、郵便屋さんとか、管理人さんには、ちょっとした金額をポチ袋に入れて御礼します。

            プレゼントですが、こちらではクリスマスの日、24日の夜に一緒に過ごす人全員だけに用意するみたいですよ。取引先やお世話になった人全員にまで、プレゼントを用意したりはしないな。でもカードは出します。


            【西川】
            じゃあ、フランスでは、カナダようにお歳暮的なところはないんですね。ちょっとうらやましい。


            【うえの】
            プレゼントの習慣も毎年になるとプレッシャーで、好みに合わない無駄なもの買ってしまいそうだし、みなさん誰に何を送るか、誰とどこで過ごすか、うーーん、大変そうですね。

            でもたまに華やいだ気分でお買い物もしてみたいような。


            【西川】
            最後に、皆さんの国のクリスマス、お正月のここが好きというものがあったら教えてください。


            【増本】
            う〜ん、やはり25、(ほとんど26日も)とホリデーが続き、町が静かなことかな?何となく日本のお正月のにおいを思い出すような静けさです。


            【うえの】
            何事もなくあっさり過ぎていくところ。

            まわりに踊らされて、無理やり盛り上がらなくていいし、無駄な消費がなくて済むのはやはり助かります。

            お祝いしたい人はホテルやレストランのスペシャルイベントやクラフトフェアとかに行って、ちょこっと雰囲気を楽しむこともできます。


            【夏樹】
            24日の夜、道で誰か知っている人とすれちがうと、ちょっとヒソヒソ声で「おめでとう」と言い合う習慣があって、このヒソヒソ声でというのが可愛くて好き。大きな声で言うと、まだ赤ちゃんのイエス様を起こしてしまうからなんですって。


            【西川】
            ヒソヒソ声! なごみますね〜 私も今年やってみます。でも、バンクーバーでは「パードン?(えっ、何?)」と聞き返されそう。でも、今さらながらですが、世界各国、それぞれ違っていて、面白いですね。

            クリスマスで大騒ぎをする12月は、大晦日までパーティ続き。精神的、体力的、そして胃腸まで疲れて果てている私には、うえのさんの「あっさり」は羨ましい限りです。残すところ今年もあとわずかになりました。皆さんよいお年をお過ごしください。

            カテゴリ:『地球丸座談会』 | 00:42 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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